北海道で転職しようと考えている方の中には、不安や疑問を抱いている方も多いでしょう。
この記事では、下記について詳しく紹介していきます。
- 北海道の有効求人倍率と人気の職業について
- 北海道に特化した求人サイトと転職サイト
- 北海道ならではの地域性について
北海道は他県と違い特殊な面が多いため、事前に情報を知っておくことが非常に重要です。転職してから後悔してしまわないよう、参考にしてくださいね。
北海道エリアの特徴

北海道の平均年収
doda「47都道府県別/地方別平均年収情報」では、北海道の平均年収は367万円。全国平均は408万円なので、全国と比べると約40万円低いことが分かります。
厚生労働省北海道労働局の求人募集で公開されている北海道の一般労働者の賃金は、月収18.6万です。
(参考:厚生労働省北海道労働局「職種別、求人・求職・賃金状況」)
もちろん、平均賃金は職種により異なり、医師・薬剤師は月収31.6万円、建設業(とび職、土木関係など)の平均が20.6万円の一方、一般事務員は月収16万円前後、看護助手・歯科助手は月収16万円を切っています。
平均賃金は年々上昇しているようですが、他の県と比べると北海道での求人賃金が低いことに変わりありません。北海道での移住や転職を考えている方は、今よりも賃金がダウンするかもしれないと思っていたほうがいいでしょう。
北海道の平均家賃
1R~1DK | 4.0万円 |
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1LDK~2DK | 5.5万円 |
2LDK~3DK | 6.2万円 |
3LDK~4DK | 7.8万円 |
北海道の平均家賃は全体で5.8万円、1R~1Dkだとなんと4.0万円。東京都ですと、同じ間取りで7.6万円なのでいかに安いかが分かりますね。
生活の特徴
札幌市をはじめとした市街地以外だと車が必需品になることも。どこに住むかにもよりますが、生活の利便さはまちまちなので一度現地に赴くのがおすすめです。
都内のようにいろいろな場所に歩いていきたい!なんて考えているなら住む場所はかなり限られるかもしれません。
暖房費は都内よりかかることが多いですが、建物自体の構造も変わってきます。意外と室内は都会よりあったかいなんて言われることもあるくらいです。
北海道の求人の特徴

北海道の有効求人倍率
令和4年10月、北海道の有効求人倍率は「1.16倍」となっています。全国平均が1.35倍であるため、全国的に見て少し低い有効求人倍率です。
(参考:厚生労働省「一般職業紹介状況(令和4年10月分)」)
北海道で求人が増加しているのは「建設業」「医療・福祉」「サービス業」
北海道労働局によると、2016年1月~2020年にかけて増加している主な求人の職種は「医療」「宿泊業、飲食サービス業」「建設業」「卸売業、小売業」でした。
(参考:厚生労働省北海道労働局「有効求人倍率-各種統計-」)
特に「医療・福祉」は4年連続で増加しているため、しばらくはこの傾向が続くと考えられます。「医療・福祉」は全国的にも安定して需要のある分野なので、この分野で転職を考えている方は医療・介護関係の資格があれば転職活動が一段とスムーズになります。
北海道で求人の多いエリア
北海道でもっとも求人数が多いエリアはダントツで札幌です。かなり広い北海道ですが、約3割の企業が札幌に集中しています。北海道のビジネス・経済の中心であるのは札幌だといって間違いないでしょう。札幌市以外で求人が多いエリアは、旭川と函館です。札幌・旭川・函館以外の地域には大企業がほとんどなく、それぞれの地域性を活かした事業や観光業、農業が有名です。
北海道で転職を考えている場合、どこの地域を拠点とするかで選べる仕事や環境は大きく変わります。仕事、生活など、何を優先させるかをハッキリ決めておくとよいです。
北海道で転職するメリットとデメリット

北海道で転職するメリット
家賃が安い
何よりも家賃が安いのがメリットです。生活費の多くは家賃が占めることがほとんどです。そうなると、節約して貯金をしたい人や、月々固定の出費を抑えたい人にとっては家賃が安く済む北海道はかなり魅力的ですよね。
徒歩圏内に何があるかで利便性などはまた変わりますが、バスを利用したり車を利用すれば充分生活できます。
地産品が多い
食材に恵まれた大地であるため、百貨店の北海道物産展で買えるような品がすぐに手に入ります。こういった食材などに目が無い方にとってはかなり嬉しいポイントでしょう。
恵まれた土地ではありますが、本州からの配送は送料がかかりその分コストがかかってしまっているものがある、という事も頭の片隅に入れておきましょう。
北海道で転職するデメリット
道内でも引っ越さなければいけない場合も
北海道と言ってもかなり広く、いくら札幌に企業が集中しているとはいえ会社は多岐にわたります。同じ北海道内の企業でも場所が全く異なり、今住んでいる場所から引っ越さないといけない場合もあります。
細かく地域を指定して求人を探すなど、あらかじめ手を打っておく必要があります。
全国平均より給与が低い
先ほどもお伝えした通り、賃金は全国と比べて低いです。あくまでも平均であり、都内から転職すると必ず給与が下がる!というわけではありませんが、平均給与が高くないと知っておくのが吉です。
転職前に北海道に移住するのはあり?

仕事が決まる前に現職を退職し、引っ越すのは少しリスキーです。なぜリスキーなのか、詳しくご説明します。
職歴に空白ができるとマイナス印象
転職先が決まる前に北海道に移住すると、職歴の空白期間ができることになります。職歴が空白になると書類・面接で悪い印象を与えてしまう可能性があるのです。
後先考えずに退職してしまうと、計画性のない人間だと思われてしまうかもしれませんよ。
賃貸物件が借りにくくなる
転職前に移住すると、転職活動中とはいえ無職になります。無職になると社会的信用が低くなり、賃貸の審査に通りにくくなってしまいます。
貸主にも「すぐに引っ越してしまうのではないか」という印象を与えてしまうことになるでしょう。
また北海道は面積も広く、地域によっては降雪量も大きく違います。転職先を見つけてから居住地を決めないと、通勤が大変になる可能性もあります。
転職活動の金銭的負担が大きくなる
就職して最初の給料をもらうまでは、転職活動中は貯金を取り崩して生活することになります。もし転職活動が長引いてしまうと、金銭的負担は大きくなってしまいます。
働きながらの転職活動では負担を感じることあまりないでしょうが、いくら家賃が安い北海道とは言え、光熱費・健康保険料、車の維持費や税金などの負担は想像以上に大きいものです。
すぐに転職先を決めようと焦ってしまう
転職活動が長引いたり金銭的負担を感じると「早く転職先を決めよう」と焦ってしまいますが、転職活動では焦りは禁物です。あなたのキャリアプランや働き方に合う企業が見つかるまで慎重に転職活動を進めるようにしましょう。
妥協して転職先を決めてしまわないためにも、転職先が決まる前に移住するのは避けるようにしましょう。
北海道での転職を成功させるコツと流れ

北海道での転職活動を成功させるためには、以下のポイントを押さえておきましょう。
転職理由を明確にする
「なぜ転職したいのか」「何を目的として求人を探すのか」「転職して自分の望みはかなえられるのか」「どうして北海道なのか」等々しっかり転職理由を深掘りしていきましょう。ここをおろそかにすると求人探しの軸がぶれてしまい、転職後に「こんなはずじゃなかった…」と後悔してしまうかもしれません。
また転職理由は志望先の企業に聞かれることもあるので、自分の中で整理しておいて損はありません。
自己分析を徹底的に行う
転職理由と合わせて、自己分析も徹底的に行いましょう。自分の強み・弱み、なぜその企業に応募するのかを考えましょう。あなたが応募先企業でどんな活躍をできるのか、というところまで考えられれば説得力が増すでしょう。
また北海道という風土に自分が合っているのか考えることも重要。文化も気候も都会とは大分違うので、そこで生活していけるのかよくシミュレーションしておきましょう。
社風と自分の価値観が合うか確認する
自己分析では、あなたの理想とする働き方や価値観についても整理しておきましょう。
北海道は企業が多い分、さまざまな働き方や価値観をもった企業があります。選択肢が多いがために、かえって応募先を決めにくくなってしまうこともあるため、自身の軸を整理しておくと企業を探しやすくなります。
引っ越しを伴う場合は現地を確認しておく
もし引っ越しを伴う転職を考えているなら、実際に住むかもしれない地域を見ておくのがおすすめです。遠い地域でも休みを使って訪ね、交通機関を利用してみたり生活に必要な店などを回ってみたりしましょう。可能なら、1週間程度ウィークリーマンションなどで暮らしてみるのも良いかもしれませんね。レンタカーでドライブしてみるのもおすすめ。
また、雪の降る冬の北海道も体験しておきたいところ。実際に暮らすようになってから苦労しないよう、できるだけ重点的に確認しておきましょう。
北海道開催の転職フェア・イベントに参加する
北海道へ転職したいなら、転職フェアやイベントに参加しましょう。フェアやイベントでは、一度に多くの会社の担当者から話を聞くことができます。
北海道へ頻繁に通うのが難しい方は、オンラインの転職フェア・イベントをうまく活用するとよいでしょう。
北海道労働局では定期的に「北海道U・Iターンフェア」を実施しています。移転費などを補助してくれる「U・Iターン支援制度」もあるので、しっかりチェックしておきましょう。
北海道の転職で登録すべき転職エージェント・転職サイト

北海道で求人を探すときにおすすめな転職サイトや転職エージェントを紹介していきます。
Web上にはたくさんの転職サービスがありますが、それぞれ強みが違うため状況に応じて使い分けることが大切です。特にエージェントは相性も大事で、紹介してもらえる求人にも影響します。選択肢を増やすためにも、いろいろな求人を見なければいけないので、複数サービスを利用して比較検討しましょう。
転職エージェントは、個人との相性で満足度が大きく変わります。エージェントの変更もできますが、複数のサービスのエージェントとやりとりをし、あなたに合ったサービスかどうか見極めるのも良いでしょう。
転職サイトの場合は、サイトによって求人に違いも出るため、抜け漏れが無いように複数にわたってチェックしておくのが安心です。
おすすめ転職エージェント
リクルートエージェント

リクルートエージェントは求人数がかなり豊富。北海道に絞った求人数も5千件以上(2020年1月時点)と非常に多いので、北海道での転職にはうってつけと言える転職エージェントです。
また求人数の多さだけでなく、転職サポートも魅力のひとつ。リクルートエージェントのキャリアアドバイザーは、これまでに37万人以上の転職者を支援してきた実績があるため、データ量の多さに比例した手厚いサポートが期待できます。
電話での相談も可能ですが、札幌市内のオフィスに行けば面談もできますよ。
doda(デューダ)

dodaは公開されている求人数だけでも7万件、北海道に絞っても2千件以上(2020年1月時点)の求人案件が公開されています。特長は豊富な求人数だけではありません。dodaの特長はキャリアアドバイザーの質が全体的に高く、転職のサポートが手厚いところにあります。
たとえば、履歴書・職務経歴書などの提出書類の書き方に加え、面接対策などにも親身に対応してくれるため、北海道で初めて転職をするという人でも安心です。面接対応では基本的なマナーはもちろん、企業別に応じたアドバイスも貰えます。
さらにdodaでは「企業の業績」「平均年収」などの企業情報をサイト内で閲覧可能です。失敗しないための企業分析に利用できますね。札幌市内のオフィスなら、専門のキャリアアドバイザーと直接面談してもらえるのでより効果的です。
ジョブキタ

ジョブキタは北海道専門の転職エージェントです。地域密着型の人材サービスのため、大手が取り扱っていないような求人や、痒い所に手が届くサービスが期待できます。地域の特徴も分かっているため、大手と併用するにはうってつけ!抜け漏れなく求人を探したい方はぜひ相談してみてください。
おすすめ転職サイト
リクナビNEXT

リクナビNEXTは、転職希望者の8割が利用しているサイトです。大手転職サイトなので、まずは迷わず会員登録しておきましょう。リクナビNEXT限定求人も多く、他社との並行利用にもおすすめです。
無料で登録できるうえ、あなたの強みを診断できる「グッドポイント診断」も受けられます。まだ転職しようか迷っている人でも、ぜひ利用してみてください。
doda

dodaは、転職イベントを多く開催していることでもおなじみのサービス。2020年からは新型感染症の対策として、オンラインでイベントを開催しています。「転職オンライン予備校」というイベントでは、転職セミナーや個別相談会も実施中。
もちろん、イベントに参加しない場合でもdodaは活用できます。職務経歴書の作成サポート機能や、転職に関するノウハウ記事なども充実。求人を探すことに加えて、情報収集にも最適なサイトです。
シゴトガイド

シゴトガイドは北海道各都市のアルバイト・パート・社員求人情報サイトです。たくさんある求人情報を、勤務地と職種を絞り込んで検索できます。
北海道は広いので、勤務地を絞り込めると求人がグッと探しやすくなります。
まとめ
この記事では、北海道へ移住する方、または転職する方に向け「北海道の有効求人倍率や就職状況」「北海道で利用すべき転職サイト」「北海道の住みやすさや留意点」などについて紹介してきました。
記事を読んでいただいた方はお気付きかもしれませんが、北海道は本州や九州と違い特殊な面が非常に多いです。転職活動を進める際は、現地の地域性や企業に詳しい転職エージェントに相談することを強くおすすめします。
失敗するリスクを減らし、効率のよい転職活動のためには、いろいろな求人やコンサルタントと出会い比較することが重要になります。もちろん、転職に関する相談であれば全て無料です。記事中で紹介した「北海道で利用すべき転職サイト」を参考にしてみてください。