静岡での転職を考えるなら、エリアの特徴、転職のコツなどを前もって調べておくべきです。
この記事では、静岡の就職状況や有効求人倍率、地域性、転職する際に利用すべき求人サイトを紹介していきます。
静岡エリアの特徴

まずは、静岡エリアの特徴をみていきましょう。
平均年収
doda「47都道府県別/地方別平均年収情報」では、静岡県の平均年収は405万円。全国平均は409万円なので、全国と比べると少し低いですが、東海地方平均は400万円なので地方平均よりは高いです。
平均家賃
1R~1DK | 5.2万円 |
---|---|
1LDK~2DK | 6.1万円 |
2LDK~3DK | 6.7万円 |
3LDK~4DK | 8.2万円 |
静岡県の家賃相場は1R~1DKで5.2万円。また首都圏の平均家賃に比べて1LDK以上など間取りの広い物件が安いので、同棲など長期間静岡に移住したい方はおすすめです。
生活の特徴
静岡はバスや電車も首都圏に比べるとそれほど本数も多くありません。しかし通勤で利用する方も多いのでそれほど心配はないでしょう。また、平らな道が多いので自転車を利用する方も多いです。
静岡の求人の特徴

静岡の有効求人倍率
静岡県の令和4年10月の有効求人倍率は1.32倍で全国値(1.35)より少し低い数値となりました。
2020年初めごろは比較的高かったのですが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で下降しています。
(参考:厚生労働省「一般職業紹介状況(令和4年10月分)」)
静岡の製造品出荷額は全国トップレベル
静岡は地場産業を中心に大規模な生産活動を展開しており、東京や大阪に本社を持つ大手がどんどん進出しています。
東京・大阪の中間というアクセス面の利便性と、特有の広い土地と立地条件を活かし、製造品出荷額は全国でもトップレベル。具体的には、「プラモデル」「ピアノ」の出荷額が全国一位、「医療機器」「毛布及びひざ掛け」の生産金額・輸出金額が全国一位となっています。
静岡は3つの地域に区分され独自の風土が発展している
静岡県は東部・中部・西部に別れており、発展している製造物はエリアによって異なります。
東部エリアの特徴
静岡県東部の「御殿場」「裾野」「三島」などの地域では水源が工場の動力源となり、大手メーカーの工場が多く立ち並んでいます。特に、富士地域では製紙・化学工業の発達が進んでおり、パルプ・紙・紙加工品の出荷額は全国で一位。さらに、医薬品や医療機器の出荷額も全国トップクラスとなっています。
中部エリアの特徴
中部地域はしらすや桜えびなどが採れる駿河湾に面しているので、水産加工業が発展しています。県下最大の国際物流港「清水港」や、かつおやまぐろの水揚げが盛んな「焼津港」もあり、海鮮に恵まれています。静岡市では家具・雛具等の伝統産業、牧之原市はお茶の特産地としてお茶製造の求人も多く見受けられます。
西部セリアの特徴
静岡西部には浜松市・掛川市・磐田市があり、第一次・第二次産業の就業者数は政令指定都市でもトップです。特に、二輪自動車・原動機付自転車の工場が豊富で、浜松市内にある生産工場のほとんどを占めています。他には楽器産業も発展しており、全国出荷量100%のシェアを占めるピアノ生産工場などの楽器製造を含む生産系の求人がとても多いです。
静岡で転職するメリットとデメリット

静岡で転職するメリット
ではまず、静岡で転職するメリットについてみていきましょう。
静岡は安全性が高く治安が良い
新しい土地へ移住するときに気になるのが地域の治安や安全性ですが、静岡市は安全性が高く治安が良い街だといえます。
静岡県の犯罪件数は平成26年から令和5年にかけて、約2.5万件から約1.5万件まで減少しています。(参考:静岡県警「過去10年間の刑法犯認知件数の推移」)
転職とともに住む環境が変わるのは大きなストレスがかかるものです。地域の安全に積極的に取り組んでいることは、静岡に転職するメリットと言えるでしょう。
静岡には新幹線が通っているため遠出が非常に便利
静岡は東京・大阪の中間に位置しているため、遠出のアクセスが非常に便利です。東海道新幹線を利用すれば東京までは1時間弱ですし、大阪へも2時間弱ほどです。
静岡には「静岡鉄道静岡清水線」「大井川鉄道井川線」が通っています。清水線は昼間は東京と変わらない頻度で電車が運行しており、利用することの多いになる路線です。
井川線は、林業発展の影響を受けているため山奥まで電車が走っています。休日は閑静な山奥でキャンプなどを楽しめるのでレジャーにも利用できます。
静岡は共働きや子育てしやすい街
静岡は子育てサポートが非常に充実しており、子どもがいる家庭にとてもおすすめです。
静岡市内には14ヶ所の子育て支援センターがあり、経験豊かな子育てサポーターが育児相談を行っています。また、「子ども医療費助成」により0歳児の受診が無料、1歳~中学生までは1回500円で受診が可能です。
さらに、静岡では子育てする保護者に向け下記のようなサービスを実施しています。- 認定こども園や小規模保育園の整備が進んでいる
- 不妊に悩んでいるご家族に対して所得制限のない不妊治療支援が受けられる
- 昼間両親が働いている家庭のために小学6年生までの子どもを預けられる放課後児童クラブがある
以上のような静岡の子育て支援体制は、県内外から高い評価を受けており、2015年には「共働き子育てしやすい街(日経BP社・日本経済新聞社調べ)」で第1位に輝いています。
静岡で転職するデメリット
反対に静岡に転職するデメリットについてもみていきましょう。
ブラック企業に入社してしまう確率がある
求人数が多ければ多いほど、ブラック企業を見極めるのが難しくなります。静岡で転職をする際は、ブラック企業に入社してしまわないよう注意しましょう。
転職エージェントを利用すれば、あなたの条件に見合った求人を紹介してもらうことができるため、ブラック企業を選択してしまうリスクを下げることができます。転職エージェントは転職に関する相談なら乗ってくれますし、費用も一切かかりません。初めて静岡で転職活動をするなら転職エージェントを上手く利用してみてください。
静岡特有の風習や県民性に慣れる必要がある
静岡県は面積が広く、エリアによって風習や特徴が変わってきます。地方や首都圏から静岡に転職する際に転職するエリアの特徴を把握しておきましょう。
県民性としては明るくて気さくな方多いです。ご近所付き合いもあるため挨拶はしっかりしましょう。
転職前に静岡に移住するのはあり?

転職前に静岡へ移住することを考えている方は注意が必要です。その理由について見ておきましょう。
職歴に空白ができるとマイナス印象
転職先が決まる前に静岡に移住すると、職歴に空白期間ができます。職歴が空いてしまうことで、書類・面接において悪い印象を与えてしまう可能性があるため転職前に移住するのは推奨しません。
賃貸物件が借りにくくなる
転職前に静岡に移住すると、転職活動中は無職になります。無職では社会的信用が低くなってしまうため、賃貸の審査に通りにくくなってしまうのです。
貸主にも「すぐに引っ越してしまうかも」という印象を与えてしまいます。
また先に移住してしまうと、いい条件の転職先を見つけたけど遠方だから断念…ということにもなりかねません。
転職活動の金銭的負担が大きくなる
転職前に静岡に移住すると、転職活動中は貯金を取り崩して生活することになります。転職活動が長引いた場合は、金銭的負担もより大きくなってしまうでしょう。
家賃は首都圏に比べて安いですが、光熱費・健康保険料や税金なども積み重なると想像以上に負担が大きいです。また、転職活動をしながらアルバイトも両立するとなると時間的余裕もなくなってしまいます。
静岡県は生活に車が必須なので、車の維持費や駐車場代も必須ですよ。
すぐに転職先を決めようと焦ってしまう
転職活動が長引き、金銭的負担も大きくなってくると「早く転職先を決めてしまおう」と焦ってしまいます。静岡県の有効求人倍率は全国平均より低めなので、なかなか転職先が見つからないかもしれません。しかし転職活動では焦りは禁物です。あなたのキャリアプランや働き方に合う企業が見つかるまでは慎重に転職活動を進めるようにしましょう。
焦って転職先を決めて後悔しないためにも転職先が決まる前に移住するのは避けるようにしましょう。
静岡での転職を成功させるコツ

静岡での転職活動を成功させるためには、以下の4つのポイントを押さえておきましょう。
転職理由を明確にする
地方や首都圏から静岡へ転職をする場合、「どうして静岡で転職したいのか」と面接で聞かれる可能性が高いです。
面接官にきちんと納得してもらえるよう転職理由や動機など予想される質問に対しての回答は明確にしておきましょう。
企業への志望理由の他、静岡の魅力についても考えておくとよいですよ。
自己分析を徹底的に行う
転職理由と合わせて、自己分析も行いましょう。自分の強み・弱み、なぜその企業に応募するのかを考えましょう。あなたが応募先企業でどんな活躍をできるのか、まで考えられれば面接官への説得力が増すでしょう。
また首都圏から静岡県に転職した場合、毎日の生活もガラっと変わります。それになじんで暮らしていけるのかもシミュレーションしておきましょう。
社風と自分の価値観が合うか確認する
自己分析の際には、あなたの理想とする働き方や働く価値観についても整理しておきましょう。
自己分析をしっかり行っておかないと、企業を絞り込めなくなります。ですので自身の転職活動の軸を整理しておきましょう。
静岡に特化した転職サイトやエージェントで情報収集
地方に特化した転職サービスは地元企業とのつながりが強く、静岡での転職がぐんと楽になる情報が手に入ります。希望する職種があるかこまめにチェックするのがおすすめ。
また静岡県では就職支援機関の「静岡U・Iターン就職サポートセンター」を運営しています。登録すると無料で情報提供や就職相談を受けられますよ。
さらに静岡県に移住し中小企業に就職した方は、条件により支援金が支給される制度もあるんです。興味がある方はぜひ調べてみてくださいね。
静岡の転職で登録すべき転職エージェント・転職サイト

最後に、静岡の転職でおすすめの転職エージェントと転職サイトを紹介します。それぞれ特徴や扱う求人が違うので、複数サービスを同時利用することで転職活動を効率的に進められます。
転職エージェントは、個人との相性で満足度が大きく変わります。エージェントの変更もできますが、複数のサービスのエージェントとやりとりをし、あなたに合ったサービスかどうか見極めるのも良いでしょう。
転職サイトの場合は、サイトによって求人に違いも出るため、抜け漏れが無いように複数にわたってチェックしておくのが安心です。
おすすめの転職エージェント
リクルートエージェント

リクルートエージェントは業界最大手の転職エージェントで、都市圏はもちろん静岡県の求人数も最多です。静岡県内の求人数は3,217件、他大手の「マイナビ」「パソナキャリア」「マイナビエージェント」と比較しても5~6倍ほどの求人数を扱っています。
もちろん、リクルートエージェントを利用するメリットは求人数だけではありません。口コミを調査しても、キャリアアドバイザーの「ヒアリング能力」や「求職者に対する提案力」などの指標は総じて高いレベルであることが分かります。
リクルートエージェントは静岡で転職するなら利用必須の転職エージェントなので、ぜひ積極的に利用しましょう。
dodaエージェント

dodaエージェントは、大手転職サイト「doda」が提供するサービスです。
リクルートエージェントは公開求人数・非公開求人を合わせた求人数で全国NO.1ですが、公開求人数だけでみると「dodaエージェントサービス」の求人数の方が多くなります。
1度登録しておけば「転職エージェントサービス」と「求人を見て直接企業に応募できる転職サイトシステム」の2つを併用することができるのでおすすめです。
リキャリア

リキャリアは、静岡県に拠点をもつ転職エージェントです。静岡に特化した有名企業の求人に加え、マスコミ・ホテルなどの求人がメインとなっています。
リキャリアは静岡拠点ながら全国の求人も扱っているので、静岡から他県への転職を考えている人にもおすすめできる転職エージェントです。
ただし、求人数は大手の転職サイトに劣るため、大手転職エージェントと複数併用するのが良いでしょう。
おすすめの転職サイト
リクナビNEXT

リクナビNEXTは、転職希望者の8割が利用しているサイトです。大手転職サイトなので、まずは迷わず会員登録しておきましょう。リクナビNEXT限定求人も多く、他社との並行利用にもおすすめです。
無料で登録できるうえ、あなたの強みを診断できる「グッドポイント診断」も受けられます。まだ転職しようか迷っている人でも、ぜひ利用してみてください。
doda

dodaは、転職イベントを多く開催していることでもおなじみのサービス。2020年からは新型感染症の対策として、オンラインでイベントを開催しています。「転職オンライン予備校」というイベントでは、転職セミナーや個別相談会も実施中。
もちろん、イベントに参加しない場合でもdodaは活用できます。職務経歴書の作成サポート機能や、転職に関するノウハウ記事なども充実。求人を探すことに加えて、情報収集にも最適なサイトです。
ビズリーチ

ビズリーチは、ハイクラス向けの転職サイト。これまで培ってきたスキルや経験を活かして高年収を狙うなら、ぜひ登録してみましょう。
実績・経歴などを登録するだけでスカウトが届くため、自身で求人を探す必要がありません。登録は無料なので、転職市場でのあなたのニーズを試す意味でも登録してみるとよいでしょう。
まとめ
静岡へ転職する前に知っておきたい「就職状況・有効求人倍率」「静岡で利用すべき転職サイト」「静岡の住みやすさ」などの情報を紹介しました。
転職でのミスマッチや移住後の後悔を避けるためにも、地域に特化した転職サイトや転職エージェントを利用して地域ならではの就職情報を手に入れるようにしましょう。